『時をかける少女』(ときをかけるしょうじょ)は、2006年7月15日に角川ヘラルド映画から公開された日本のSFアニメ映画。筒井康隆の同名の小説を原作としている。監督は細田守、アニメーション制作はマッドハウス。各国の映画祭などで多くの賞を受賞するなど、高い評価を受けた。
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時をかける少女 (2006) / The Girl Who Leapt Through Timeのあらすじ
東京の下町にある倉野瀬高校2年生の紺野真琴は、医学部志望の津田功介、春に転校してきた間宮千昭という二人の同級生男子生徒と「遊び仲間」として親しくつきあう関係だった。7月13日、真琴は偶然立ち入った密室の理科準備室で不審な人影を目撃する。その人物を追おうとしたとき、なぜか真琴は転倒して不思議な空間に入る体験をする。気づいたときには誰も室内にいなかった。千昭と功介にそれを話すが、千昭には笑われ功介には「頭は大丈夫か」と言われてしまう。二人と別れて下校中、真琴の乗る自転車のブレーキが下り坂で故障。そのまま電車の接近する踏切に突入し、死を覚悟した真琴は気がつくと坂道の途中、少し前の時間に戻っていた。叔母の芳山和子にその体験を話すと、和子はそれは「タイムリープ」で真琴の年頃の少女には「よくあること」と返答する。納得できない真琴だったが、自らの意思で過去へのタイムリープを試みて成功する。味を占めた真琴はタイムリープを使って、抜き打ちテストでよい成績を収めたり、家庭科の調理実習で被ったトラブルの対象を同級生(高瀬宋次郎)に変えたり、カラオケを何時間も続けたりするなど、自らのささやかな欲望を満たしていく。和子からは「真琴がいい目を見ている分、悪い目を見ている人がいるのでは」と言われるが、真琴は意に介さなかった。
そんなある日、功介がクラブの後輩(藤谷果穂)から告白されたことをきっかけに、真琴は千昭から交際を持ちかけられる。真琴はタイムリープを使って「なかったこと」にし、千昭を避けるようになる。和子からは「千昭くんが可哀想」と指摘されるが、真琴は告白を受け止めることができない。すると今度は調理実習のトラブルのために同級生と諍っていた高瀬から恨みをぶつけられ、千昭にかばわれてしまう。その対処にタイムリープを使ったことで千昭は怪我をせずに済んだが、たまたま巻き込まれた親友の早川友梨が怪我をし、それがきっかけで千昭と交際することになる。真琴は面白くなかったが、どうすることもできない。その矢先、果穂とその友人から「功介とつきあっているのか」と問われた真琴は、功介と果穂の間を取り持とうと、7月13日まで戻って二人が話し合うきっかけを作った。うまくいったと自賛する真琴だったが、直後に功介が真琴の自転車を借りていく。真琴はブレーキ故障での事故を防ごうと通学路にある踏切に向かう。何事もなかったと知って歩き出したところで千昭から携帯電話がかかり、「タイムリープしているだろう」と指摘された真琴は、思わずタイムリープでその会話をなかったことにする。その時点で真琴のタイムリープ能力は終わってしまう。そのとき、真琴の自転車に乗った功介と果穂が通りかかる。真琴の目の前で自転車のブレーキは故障し、下り坂を暴走して遮断機の下りた踏切に突入する。万事休すと思った真琴が気づくと、時間は静止し、目の前には真琴の自転車を押した千昭がいた。
千昭は自分が未来から来た人間であると語り、真琴のタイムリープ能力が本来自分の持っていたものであること、事故の犠牲になった功介たちを助けるために自分の最後のタイムリープ能力を使ったことを真琴に打ち明ける。未来に帰れなくなった千昭は「タイムリープを過去の人間に知らせてはならない」ルールを破ったからという理由で真琴の前から姿を消した。翌日、「自主退学した」という千昭の話題で学校が騒然となる中、真琴は「(千昭が)大事なことを話してくれたのになかったことにしてしまった」と功介に話し、そのあと屋上で一人号泣する。和子は真琴に、高校の頃にある男性を好きになりながら離れてずっと待ち続けている体験を語り、自分と真琴は違う、待ち合わせに遅れてきた人がいたら走って迎えに行くのが真琴だと慰めた。
その夜、真琴はタイムリープが1度だけ可能になっていることに気づく。千昭がタイムリープをしたことで自らの能力が戻ったと察知した真琴は、千昭を助けるためにもう一度7月13日の理科準備室へ最後のタイムリープをする。真琴は功介と果穂の仲を取り持ち、自分の自転車を使わないようにと伝え、一人で千昭に会いに行く。千昭にまだタイムリープ能力が残っていることを確認した真琴は、千昭の秘密をすべて聞いて知っていると告げる。未来に戻ることになった千昭は去り際、泣きじゃくる真琴に「未来で待ってる」と言葉を残し、真琴は「すぐ行く、走っていく」と呟く。
時は経ち、表向きでは留学のために千昭は学校を退学していた。千昭の秘密を何も知らない功介は、千昭が何も言わずに退学した事について腑に落ちない様子で真琴に不満をのべる。真琴は「(千昭は)やりたいことが決まったんだよ」と返し、「実は私もさ、やること決まったんだ」と続ける。ふと、真琴が空を仰ぐと晴天の青々とした空と入道雲がどこまでも広がっているのであった。
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